○山陽小野田市立山口東京理科大学研究不正調査委員会規程

平成31年4月1日

規程第87号

(趣旨)

第1条 この規程は、山陽小野田市立山口東京理科大学における公正な研究活動の推進に関する規程(平成31年規程第86号。以下「公正研究規程」という。)第7条の規定に基づき設置する、山陽小野田市立山口東京理科大学研究不正調査委員会(以下「調査委員会」という。)に関し必要な事項を定める。

(定義)

第2条 この規程における用語の定義は、本規程に特に定めるもののほか、公正研究規程の定めに従う。

(組織)

第3条 調査委員会は、次に掲げる委員(以下「調査委員」という。)をもって組織する。

(1) 山陽小野田市立山口東京理科大学(以下「本学」という。)の専任教育職員 若干人

(2) 学外の有識者 若干人

2 調査委員は、公正研究推進統括責任者(公立大学法人山陽小野田市立山口東京理科大学研究活動コンプライアンス基本規程(平成31年規程第83号)第4条第2項に規定する「公正研究推進統括責任者」をいう。以下同じ。)が指名する。

3 第1項第2号に規定する委員の人数は、同項第1号に規定する委員と同数以上となるよう構成するものとする。

4 調査委員は、申立者及び被申立者と直接の利害関係を有しない者でなければならない。

5 調査委員会の委員長(以下「委員長」という。)は、委員のうちから公正研究推進統括責任者が指名する。

6 調査委員の任期は、申立てに係る調査結果の報告に基づく研究不正の認定(当該認定に対する不服申立ての審理を含む。)が確定した時点をもって終了する。

7 委員長は、必要に応じて委員会に調査委員以外の者の出席を求め、意見を聴くことができる。

(守秘義務)

第4条 調査委員は、この規程の規定に基づく活動により知り得た個人情報を含む全ての情報を漏らしてはならない。

(予備調査)

第5条 調査委員会は、申立てについて第7条に規定する本格的な調査(以下「本調査」という。)の必要の有無を判断するため、次の各号に掲げる観点から予備調査を実施する。

(1) 申立てを受けた研究不正が行われた可能性

(2) 申立て内容の論理的合理性

(3) 事後の検証の可能性(調査に必要な実験記録等の保存期間内のものであるか否か等。)

2 予備調査は、申立てに係る関係資料を精査することにより行い、必要に応じて、申立者又は被申立者その他関係者からの事情聴取を行うことができる。

3 予備調査については、公正研究推進統括責任者の判断により、第3条第1項第1号に規定する委員だけで実施することができる。この場合において、必要に応じて、申立て内容の研究分野に係る本学の専任教育職員を協力者として加えることができる。

4 予備調査の期間は、公正研究規程第6条第1項に規定する窓口が申立てを受理した日から起算して、おおむね30日以内とする。

5 委員長は、本調査の必要の有無について、その判断根拠及び予備調査結果の概要を添えて公正研究推進統括責任者に報告するものとする。

6 本調査を必要としないと判断した場合、公正研究推進統括責任者は、その旨を理由とともに申立者に通知する。

7 前項の場合において、公正研究推進統括責任者は予備調査に係る資料等を保存し、申立者、関係省庁及び当該申立て事案に係る公的研究費の配分機関(以下「配分機関」という。)の求めに応じて開示するものとする。

(本調査の実施)

第6条 公正研究推進統括責任者は、予備調査の結果、本調査を必要と判断した場合には、委員長に速やかに本調査の実施を指示するものとする。

2 公正研究推進統括責任者は、申立者及び被申立者に対して、本調査の実施について通知して調査への協力を求めるとともに、調査委員の構成について、その氏名及び所属を開示するものとする。

3 申立者及び被申立者は、調査委員の構成について異議がある場合は、当該調査委員の構成が通知された日から起算して7日以内に公正研究推進統括責任者に対して書面により異議申立てをすることができる。

4 公正研究推進統括責任者は、前項に規定する異議申立ての内容が妥当であると判断したときは、当該委員を交代させるとともに、その旨を申立者及び被申立者に通知するものとする。

5 調査委員会は、公正研究推進統括責任者が本調査の実施を指示してから、おおむね30日以内に本調査を開始するものとする。

6 公正研究推進統括責任者は、本調査の実施を指示したときは、その旨を関係省庁及び配分機関に報告するものとする。

(本調査の方法等)

第7条 調査委員会は、次の各号に掲げる方法により本調査を実施する。

(1) 申立者及び被申立者並びに研究不正の疑いを指摘された研究(以下「当該研究」という。)に関係する者(以下「関係者」という。)からの聴取

(2) 当該研究に係る発表論文及び実験データ等の資料、試料、機器等(以下「実験記録等」という。)の各種資料の精査

(3) 当該研究に係る再実験の要請又は再実験による再現性の確認

(4) その他本調査に必要な方法

2 調査に当たっては、被申立者に書面又は口頭による弁明の機会を与えるものとし、被申立者が再実験を望む場合には、その機会を保障する。

3 調査委員会は、関係資料の調査に当たり、次の各号に掲げる措置をとることができる。

(1) 関係資料の隠滅が行われるおそれがある場合には、被申立者の所属研究室等の一時閉鎖

(2) 当該研究に係る実験記録等の保全及び確保

4 前項第1号に規定する研究室等の一時閉鎖措置を必要とする場合は、委員長は公正研究推進統括責任者を経て、被申立者の所属部局の長に協力を求めることができる。この場合において、研究室等の一時閉鎖措置は、必要最小限の範囲及び期間にとどめるものとし、当該研究室に所属する被申立者以外の者の研究教育活動が阻害されることのないよう、必要な措置を関係する部局に要請するものとする。

5 本調査の対象には、当該研究のほか、調査委員会の判断により調査に関連した被申立者の他の研究活動も含めることができる。

6 本調査の期間は、本調査を開始した日から起算して、おおむね150日以内とする。

(調査の協力)

第8条 関係者は、本調査に誠実に協力しなければならない。

2 関係者は、本調査に当たって資料の提出を求められた場合には、速やかにこれに応じなければならない。

(説明責任)

第9条 被申立者は、申立てに係る疑惑を晴らそうとする場合には、自己の責任において、実験記録等の科学的根拠を示して説明しなければならない。

(審理)

第10条 調査委員会は、本調査によって得られた、物的・科学的証拠、証言、被申立者の自認等の諸証拠を総合的に判断して、研究不正の事実の有無について審理し、判断を行う。

2 調査委員会は、研究不正の判断に当たっては、その内容、研究不正に関与した者とその関与の度合い、研究不正と判断された研究活動に係る論文等の各著者の当該論文等及び当該研究活動における役割を審理する。

3 研究不正の判断に当たっては、客観的な不正行為の事実及び被申立者の故意性を慎重に検討するとともに、被申立者の自認を唯一の証拠として研究不正と判断してはならない。

4 申立てにおいて研究不正に関する証拠が提出されている場合であって、次の各号のいずれかに該当する場合には、研究不正と判断することができる。

(1) 被申立者の説明及びその他の証拠によって、申立て内容における疑いが覆されないとき。

(2) 被申立者が生データ、実験・観察ノート、実験試料・試薬等(以下「生データ等」という。)の不存在など、本来存在するべき基本的な要素の不足により、申立て内容における疑いを覆すに足る証拠を示せないとき。

5 前項第2号の規定にかかわらず、次の各号に該当する場合には、研究不正と判断しないことができる。

(1) 被申立者が善良な管理者の注意義務を履行していたにもかかわらず、その責によらない理由により、前項第2号に定める基本的な要素を十分に示すことができなくなった場合等の正当な理由があると認められる場合

(2) 生データ等の不存在などが、各研究分野の特性に応じた合理的な保存期間(被申立者が申立てに係る研究活動を行っていたときに所属していた研究機関が定める保存期間を含む。)を超えることによるものである場合

6 調査委員会は、研究不正が行われなかったと判断される場合であって、調査を通じて申立てが虚偽又は悪意に基づくものであることが判明したときは、併せてその旨の判断を行うものとする。

7 前項に規定する判断を行うに当たっては、申立者に弁明の機会を与えるものとする。

8 委員長は、本調査の結果について、書面にて公正研究推進統括責任者に報告するものとする。

(不服申立ての審理)

第11条 公正研究推進統括責任者は、公正研究規程第9条第4項に基づき再調査を行う場合において、不服申立ての趣旨が新たに専門性を要する判断が必要となるものであるときは、調査委員の交代又は追加を行うことができる。

2 調査委員会は、再調査を行うことを決定した場合は、被申立者又は申立者に対し、先の調査結果を覆すに足る資料の提出等を求めることができる。この場合において、協力が得られないときは、調査委員会は再調査を行わず審理を打ち切ることができる。

3 調査委員会は、再調査を行う場合は、公正研究規程第9条第2項に規定する不服申立書の受理からおおむね50日以内に、先の調査結果を覆すか否かを決定し、その結果を公正研究推進統括責任者に報告するものとする。

4 公正研究推進統括責任者は、不服申立ての受付、不服申立ての却下、再調査開始の決定、再調査の結果を示すとき、理事長及びこの事案に係る配分機関及び関係省庁に報告するものとする。

(事務処理)

第12条 調査委員会に関する事務は、研究推進課において処理する。

(補則)

第13条 この規程に定めるもののほか、調査委員会の運営に関し必要な事項は、調査委員会において定める。

(施行期日)

1 この規程は、平成31年4月1日から施行する。

(廃止規程)

2 山陽小野田市立山口東京理科大学研究倫理委員会規程(平成28年規程第88号)は、廃止する。

(令和2年4月1日規程第88号)

この規程は、令和2年4月1日から施行する。

(令和4年4月1日規程第38号)

この規程は、令和4年4月1日から施行する。

山陽小野田市立山口東京理科大学研究不正調査委員会規程

平成31年4月1日 規程第87号

(令和4年4月1日施行)