電気工学科について

ハイテク産業を支える電気・電子・情報の技術者を育成する

電気工学科は、豊かな社会生活を築き、人類の発展を支える中核技術であるエレクトロニクス、エネルギー、情報通信に係る教育研究と専門技術者・研究者の育成を目的としています。この学科使命・目的を達成するため、電気工学、電子工学、情報科学を専門とした教育研究を行い、システム化した思考と応用力と実践力を身につけ、豊かな国際感覚と高い技術者倫理を備え、社会の要求を解決するためのデザイン能力を有する人を育成します。

  • エネルギー・制御系
  • 材料・エレクトロニクス系
  • コンピュータ・情報通信系

電気工学科の特徴

電気・電子・情報の3つの専門分野(3つの学びの領域)をカバーしていること、多くの資格認定校であること、そして電気工学は産業の基礎であるので広範囲のキャリア設計が可能であることです。卒業生は、エネルギー・半導体・エレクトロニクス・情報・通信など電気工学を基盤とする産業の広範囲な分野で活躍しています。

エネルギー・制御系、材料・エレクトロニクス系、コンピュータ・情報通信系、の3領域を表した図
電気工学科の3つの学びの領域

電気工学科の目指す技術者

  • 電気機器製造業、電子材料製造業、電気工事分野等における設計開発技術者
  • 電力・電気設備分野等における技術者
  • 国家公務員、地方公務員における技術者
  • ICT・ソフトウェア・情報通信分野等における技術者
  • 電気・電子・情報に関する研究者

こんな学生を待っています!

  • 電気・電子工学、電子材料工学に興味を持ち専門知識の修得を目指したい
  • 電力系会社、電気工事、社会インフラ(電気系)に関する仕事に従事したい
  • 半導体、メモリ材料、トランジスタ、ICなどの電子材料・電子部品に関する仕事に従事したい
  • コンピュータ、プログラミングに興味を持ち専門知識の修得を目指したい
  • 家電製品、電子機器、情報システムなどに関する仕事に従事したい
  • 回路づくりや、コンピュータが好き
  • 数学・物理(特に電気)が得意・勉強が好きでそれを活かしたい

3つの学びの領域

領域1

エネルギー・制御系

制御工学やメカトロニクスなどの基礎となる科目を修めると同時に、回転機・発変電機器・パワーエレクトロニクス機器などの実際の産業機器を学びます。社会インフラを支える設計技師やフィールドエンジニアを育てます。

制御工学1・2

電気電子、情報、機械工学などの広い分野での基礎となる電気・電子機器やシステムの制御についてフィードバックを中心とした古典的な制御理論について学びます。そして近年のコンピュータの発達により複雑化、高速化したダイナミカルシステムの制御の要求にも対応できるように現代制御理論についても学びます。

電気機器学

電気機器は発電設備、変電設備、電気動力設備など社会インフラを支える基幹分野に広く使用されています。またそれと同時に、CDドライブ、FA機器、カーエレクトロニクスなど現代社会を支えるIT機器・デジタル機器にも幅広く応用されています。それらの動作原理、特性計算手法、これらの機器の設計思想を学び、将来の機器設計や保守へのエンジニアリング能力を身につけます。

パワーエレクトロニクス

近年、電力エネルギーの半分以上が電動機などにより消費されている状況にあります。このエネルギーを有効に利用するためにはパワーエレクトロニクスの技術が重要です。パワーデバイスを理解し、整流器・インバータ・DC−DCコンバータなどの半導体電力変換装置の構成、制御系の構成、動作原理を習得します。さらにハイブリッド自動車、インバータ電車、新幹線、マグレブトレイン、マイクロプロセッサ、汎用インバータ、掃除機などの実際の関連製品を取り上げ、パワーエレクトロニクスの理解を深めます。

領域2

材料・エレクトロニクス系

電子回路、電子物性工学、電子デバイス工学、電気電子材料学などの専門科目を修め、半導体部品、電子機能部品、太陽電池材料、ディスプレイ、コンピュータなどの電子機器やそれらのシステムを設計・開発する技術者・開発者を育てます。

電子回路1・2

家電製品から産業機器に至るあらゆる分野で重要な役割を果たしている電子機器・システムの構成には、電子回路が不可欠です。電子回路は、ダイオード、トランジスタなどいわゆる半導体素子の組み合わせによって、電気回路(主に抵抗、コイル、コンデンサなどの受動素子からなる)では実現できない新たな機能(増幅、発振など)を実現する回路技術です。電子回路1では基礎的な半導体素子であるダイオードやトランジスタの動作について学び、電子回路の基礎知識を身につけます。電子回路2では、差動増幅回路と演算増幅器(OPアンプ)、負帰還回路、発振回路など各種応用回路について学習します。

電子デバイス工学

トランジスタや集積回路に代表される半導体デバイスは、現代のエレクトロニクスを支える重要な技術分野です。半導体技術の急速な進歩発達によって、高速度で超高密度の半導体集積回路が開発されるようになりコンピュータの性能は飛躍的に向上しています。デバイスとは何か、半導体デバイスの構造と原理、各種トランジスタの物理とその動作原理・基本特性、発光ダイオードやレーザーダイオードなどの光デバイス、量子効果デバイスなどの各種の機能デバイスについて学びます。

電気電子材料学

電気電子材料はわたしたちの身のまわりの様々なエレクトロニクス機器の中に使われており、その物性の理解なしに材料を活かすことはできません。半導体材料,導電材料と抵抗材料,誘電体材料,磁性材料,超伝導材料,オプトエレクトロニクス材料,機能性炭素材料について学びます。また、それらの材料の評価技術、さらに各種材料の資源や環境との関わりについても学びます。

領域3

コンピュータ・情報通信系

コンピュータシステム、ソフトウェア工学、人工知能などでITの基礎・応用、プログラミング実習でプログラミング技術、情報理論、ネットワーク概論、電気通信工学などで情報通信の専門知識を学び、ICT技術者を育成します。

コンピュータ概論

現在、コンピュータは幅広く普及し、身近な道具として使われています。また、インターネットを利用した情報の入手や情報の交換の手段としてもコンピュータが欠かせない環境になっています。コンピュータに初めて接する人を対象として情報処理の基本的な知識を学びます。コンピュータや情報処理の基本的な名称や用語を学ぶだけでなく、コンピュータの構造や仕組を理解しコンピュータにおける情報の表現についても学びます。

プログラミング実習1A・1B

プログラミング言語 Python を用いてプログラミングについて学びます。Python の文法に基づき、演算と制御、関数、文字列処理、ファイルの入出力、アルゴリズムの実装についての課題を達成していきます。課題実習を通してプログラミングスキルを身につけていきます。

電気通信工学

社会を成り立たせているインフラストラクチャとしての電気通信システムの重要性は論を待たない。通信システムの構築の基盤となる通信工学について学びます。まず、電気通信の基本構成について触れた後、信号波の解析、アナログ変調、パルス変調について学びます。