研究室・教員紹介

穐本研究室Akimoto Laboratory

ソフトマター工学

穐本 光弘准教授

Akimoto, Mitsuhiro

博士(理学)

穐本 光弘

柔らかい材料で優れた電気電子デバイスをつくる(作・創・造)

液晶・高分子・コロイド・ナノ物質を基本材料として,構造的に柔らかく,かつ多機能な電気電子デバイスの提案・作製とその評価を行っています.レーザー光の方向やコヒーレンス性を制御するデバイスや,超低消費電力調光ガラス(スマートウィンドウ)などのオプトエレクトロデバイスの他に,液晶-高分子複合系における重合誘起相分離過程の追跡など応用に留まらずデバイス作製に関する現象の機構解明にも取り組んでいます.

(1)超低消費電力スマートウィンドウ

採光/遮光状態の切り替え時にのみ電力を消費するタイプの調光デバイスを研究しています.液晶-高分子複合材料の最適化を進め,より一層の低電圧化を実現しました.

図1 超低消費電力スマートウィンドウ

(2)レーザースペックル低減素子

レーザーを光源とする高輝度液晶プロジェクタやLiDARにおいて,レーザーの高コヒーレンス性に起因するスペックルというノイズが,そのようなデバイスの機能を邪魔する大きな問題です.私たちは,特殊な液晶電気対流パターンがレーザー光の指向性を減ずることなくスペックルを抑制できることを発見しました.

図2 レーザースペックル低減素子

(3)微生物燃料電池の出力向上

身の回りの土には,電流を生成する微生物(バクテリア)が豊富にいます.彼らの住みよい環境や彼らの生み出す電力を効率的に集積する方法を整えることで出力を向上させた微生物燃料電池を開発し,照明やセンサーの電源としての利用拡大を狙っています.

図3 微生物燃料電池