投稿日：2016/11/15 レポート
平成28年11月12日（土）、本学主催の「教員のためのリカレントセミナー」を開催し、県内外の小学校・中学校・高等学校の教員８名及び本学の教職課程履修者３名が参加しました。このセミナーは、理数教員を対象に、毎年開講しているもので、共通教育センターの吉村高男教授・金田和博教授を講師として「最近の科学的な自然観について」をテーマに、講義や実験、実験機材の手作りを中心としたセミナーを行いました。
午前中は「学習指導要領を通した系統的な科学的自然観の育成」と題して吉村教授が講義を行いました。初等・中等教育における理科教育は、自然に対する科学的な見方や考え方を踏まえ、科学的な自然観を目指すことを究極的な目標としていることを吉村教授は参加者へ熱く語りました。「自然に対する豊かな考えを、もっと授業の中で活発に取り入れてほしいと思います。」という吉村教授の言葉に参加者は、大きくうなずいていました。
また、電子メトロノームに合わせ、金属球の落下位置をマークする実験では、参加者と一緒に速さを測定し、その運動の特徴をつかみました。参加者はリズムよくマークをして、予想通りの結果を出すことに成功し、教室は盛り上がりました。吉村教授がミニ四駆を見ている時に思いついたというスピードチェッカー「ビースピ」を活用した「斜面の実験」では、ガリレオが発見した物体の落下距離は落下時間の２乗に比例することを実際に計測して確かめました。
午後からは、吉村教授が開発した「注射器を利用したエネルギー実験器」及び自由落下式「エネルギー実験器」を参加者に作成してもらい、位置エネルギーの一部が並進の運動エネルギーに変換され、それが仕事するところを実感してもらいました。
金田教授から「理科の授業を面白く魅力的にするために、今後もこのようなセミナーを通じて、教育について皆さまと一緒に考えてまいりたいと思います。」と話があり、参加者からは、「本日行った実験を今後の授業に活用したいと思います。」という言葉をいただきました。
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