電気工学は、家電製品や電力発電、半導体やコンピュータなど電気や磁気現象を、
動力・熱・光などのエネルギー源として利用することを研究する学問です。
電気工学科では電気工学の幅広い基礎知識を身につけ、それらを組み合わせて課題を探求し解決する能力を養います。
本学電気工学科の特徴は、電気・電子・情報の3つの専門分野をカバーしていること、多くの資格認定校であることです。また、電気工学は産業の基礎なので就職先の業界も広範囲に渡ります。本学科の情報分野では、ものづくりの情報技術者の育成を目指しています。そのため、電気電子回路等の電気に関する知識を学んでから、情報技術を学びます。ものづくりの情報技術者は、IoTやAIとの組み合わせで世の中の需要が増えています。
電気工学科 学科主任井上 啓INOUE, Kei
コンピュータシステムなどでITの基礎、プログラミング実習でC言語やJavaのプログラミング技術、情報理論・ネットワーク概論などで情報通信の専門知識を学び、ICT技術者を育成します。
制御工学やメカトロニクスなどの基礎となる科目を修めると同時に、回転機・発変電機器・パワーエレクトロニクス機器などの実際の産業機器を学びます。社会インフラを支える設計技師やフィールドエンジニアを育てます。
電子回路、電子物性工学、電子デバイス工学、電気電子材料学などの専門科目を修め、半導体部品、電子機能部品、太陽電池材料、ディスプレイ、コンピュータなどの電子機器やそれらのシステムを設計・開発する技術者・開発者を育てます。
電気・電子・情報技術者に求められる、確かな基礎学力と高度な専門知識
電気工学科では、6つの学習教育目標をかかげて学士課程の教育プログラムを編成。
これらの目標を達成した学生は、人間性豊かな電気・電子・情報技術者に必要な「確かな基礎学力」と「高度な専門知識」を修得した証として、
学士(工学)の学位を取得します。
世界には多様な人種、文化、習慣、価値観があることを理解し、自分たちの文化や価値観だけでなく、他の文化や価値観の立場からも物事を考える能力とその素養を身につける。さらに、技術者の立場から技術が社会や自然に及ぼす効果・影響を正しく理解し、技術者が社会に対して行うべき貢献と負うべき責任に対する自覚を養成する。
日本語及び英語による口頭や文章での論理的表現能力を培い、プレゼンテーションや討論の方法を習得することにより、国際的に通用するコミュニケーションの基礎能力を身につける。
数学、物理学、化学などの自然科学および情報技術、コンピュータ利用技術を基幹基礎として学び、それを応用する能力を養って、専門知識の習得の基礎とする。
実験・実習を行う目的を明確にして、計画的に実験・実習を行い、まとめる能力を身につける。機器の操作技術、データの取得技術、ソフトウェア作成技術、データ処理技術、報告書作成技術、発表技術を習得する。
電気電子情報工学分野の中から、コンピュータ・情報通信、エネルギー・制御、材料・エレクトロニクス等の領域を組み合わせ、課題を協調して解決することができるようになるために、必要な知識について学習する能力と、学んだ知識を説明し課題解決のために使うことができる能力を養成する。
要求されるニーズに適合する技術、システム又は製品、部品・材料、あるいはプロセス、サービスを作り上げる一連のプロセスである「エンジニアデザイン」。学習範囲は広く、新規な要求に対して、最初の段階でイメージを描くプレ企画状態から、ユーザーの手に渡り使用され廃棄されるまでの製品寿命を包含する流れを完遂する上で必要な知識や能力を習得する。
電気工学の基礎を身につける
電気工学の専門知識を養う
より深い専門領域を学ぶ
集大成して卒業研究に取り組む
卒業研究は、指導教員の研究室に所属し、密接な指導を受けながら学びの集大成として取り組みます。
学生は研究活動への参画を通じ、4年間で学んだ知識・技能を活用しながら卒業論文にまとめます。
まとめた論文は、2月に行われる卒業研究発表会で発表され、技術者としてのプレゼン能力やコミュニケーション能力を磨きます。
この実習では、変数、演算と制御、配列、関数、ポインタ、文字列処理、構造体などC言語の基本を学びながら、自身のアイディアをプログラムに反映する方法について実習方式で学びます。
基本的な電気・電子回路を実際に構成し、その特性を測定します。一連の実験を通して、実験の方法やデータ整理・解析の方法、報告書作成の方法を習得し、講義で学習した電気工学の基本的理解をより深めていきます。
私は現在、JABEE技術者教育プログラムの電気電子工学コースを専攻し、その必須科目や特殊無線技士の資格認定に必要な科目を学んでいます。なかでも、デザイン工学の授業は製品の企画からはじまり、設計図や製造までをグループで行います。高度化・多様化するニーズやコロナ禍という時代背景を考慮し、私たちのグループでは体温センサーが付いているスマホケースを製作しました。技術面だけでなく、コストや意見の取りまとめ、状況に応じた判断などリーダーシップ性が身につきました。本学はチューター制度や習熟度別少人数授業など手厚い教育を行っているので、不安なことも相談しながら安心して過ごすことができます。
植木 彩乃 さん電気工学科 4年 福岡県立小倉西高等学校出身
工学系の学部に進学するか情報系の学部に進学するか悩んでいるとき、電気電子と情報の2つの分野をバランス良く学ぶことができる電気工学科を高校の担任に教えてもらったことで進学を決めました。入学後は、プログラミング実習などを学ぶ中で、情報系が自分に向いていると気づくことができ、現在はIoTか情報通信の分野に進みたいと思っています。また、電気工学実験は学年が上がるほどに専門領域に踏み込んでいくので新しい発見も多く、さらにグループに分かれて実験を行うのでコミュニケーション能力も伸ばすことができます。山口東京理科大学は先生と学生の距離が近いので、疑問点なども気軽に質問することができる学びやすい環境です。
吉木 壮平 さん電気工学科 3年 福岡県立北筑高等学校出身
㈱四電工/㈱九電工/㈱中電工/パナソニックLSエンジニアリング㈱/㈱きんでん/中電プラント㈱/西日本電気システム㈱
西部石油㈱/㈱安川電機/㈱明電舎/㈱フジキン/UBE㈱/東洋紡㈱/JFEスチール㈱西日本製鉄所/三井ハイテック㈱/長州産業㈱/スタンレー電気㈱
東京モノレール
ASOL㈱/㈱高野山スズキ/山口トヨタ自動車㈱
富士通JAPANソリューションズ九州㈱/㈱NTTデータ MSE/㈱山口情報処理サービスセンター/㈱アイキューブ/パナソニックITS㈱/㈱ゼンリン/日立ソリューションズ西日本
西京銀行
関西電力㈱/中国電力㈱/中国電カネットワーク㈱
学校法人福岡大学
大宰府市役所
■ 山陽小野田市立山口東京理科大学大学院
■ 東京理科大学大学院
■ 長岡技術科学大学大学院
■ 九州大学大学院
デザイン工学でものづくりの奥深さを体感したことが、産業用ロボットを世界に開発・販売する安川電機を志望する決め手の一つになりました。また、地域技術学では実際に企業の方とお話しをする中で企業に求められる即戦力とは何かを学ぶことができ、電気工学の専門知識はもちろん就職活動で役立ったと実感しています。
3年次の7月からは中国電力や四国電力、関西電力など計7社、合計9回のインターンシップに参加し、できるだけ視野を広げることを心がけました。そうした積極的な活動の中で安川電機と出会い、本選考での面接の評価につながり、内定を勝ち得たと感じています。また、対面やオンラインでの面接練習、目線などの配慮についても指導してくださったキャリア支援センターのサポートも大きかったと思います。
今後は、ITシステムで問題が発生した場合に顧客先の現場に駆けつけ解決にあたるフィールドエンジニアとして、人間力も磨きながらお客様に貢献していきたいです。
前田 脩汰 さん電気工学科2022年3月卒業
株式会社安川電機 勤務